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「労働生産性」を高める3つのポイント

「労働生産性」の向上は、「働き方改革」の大きな柱です。人手不足が叫ばれる中、過剰な労働を見直し、働きやすい社会を目指す「働き方改革関連法案」が2019年4月から順次施行され、「労働生産性」の向上は喫緊の課題となっています。

特に、中小の製造業においては、激しい環境変化に対応しつつ、限られた人材リソースを活かしながら成果に結びつけていくためには、顧客や社会のニーズを基にした製品やサービスの開発やビジネスモデルを変革していくことに加えて、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することが求められています。

今回のブログでは、「労働生産性」を高める3つのポイントを紹介したいと思います。

「生産性」とは

「生産性」とは、工場などの設備や労働力などの「投入量」に対して、どれだけ付加価値が生み出せたかを表す概念であり、「産出量Output」÷「投入量Input」を言っています。より少ない「投入量」でより大きな「産出量」を上げることが「生産性」の向上につながります。

生産性には「労働生産性」と「設備生産性」の観点があります。

(1)労働生産性

「経営力向上計画」における労働生産性は、以下の計算式で定義されています。

労働生産性とは、投入した労働量に対して生み出された成果を測る目安であり、労働者1人当たりの成果または労働時間当たりの成果を数値として表します。近年はより短い時間で効率的に仕事を行うことが重視されるため「1時間当たりの労働生産性」が指標として利用されています。なお、「労働装備率(=有形固定資産÷従業員数)」は、機械化・自動化、設備投資の積極さの度合いを示す尺度として使われています。

「労働生産性」

「付加価値※1」÷「労働投入量※2」

※1:「付加価値」=「営業利益」「人件費」「減価償却費」

※2:「労働投入量」=「労働者数」または「労働者数×一人当たり年間就業時間」

「労働生産性」

=(付加価値÷売上高)×(売上高÷労働者数)

=「付加価値率」×「労働者一人当たりの売上高」・・・(式1)

=(有形固定資産÷労働者数)×(付加価値÷有形固定資産)

=「労働装備率」×「設備生産性」・・・(式2)

(2)設備生産性

原材料や工場設備などの資本投下に対して産出された量を示したものであり、「付加価値」÷「有形固定資産」を言っています。この割合が高いほど設備の投資効率は高いと判断することができます。「設備生産性」を高めるためには、「付加価値率(=付加価値÷売上高)」を高めるか、「有形固定資産回転率(=売上高÷有形固定資産)」を高めることが必要になってきます。

「設備生産性」

=付加価値÷有形固定資産

=(付加価値÷売上高)×(売上高÷有形固定資産)

「付加価値率」×「有形固定資産回転率」

「労働生産性」を高める3つのポイント

労働生産性は、付加価値率に従業員一人当たりの売上高をかけること(式1)、または労働装備率に設備生産性をかけること(式2)で計算できます。この計算式から、労働生産性を高めるためのポイントとして、以下の3点があることがわかります。

ポイント1:「付加価値率」を高める

「付加価値率」を高めるには、魅力的な製品やサービスをつくり「売上高」を高めること、または、外注工程の内製化や仕入単価の抑制などによって、「コスト」を適正化する(または、「コスト」を引き下げる)などが有効な取り組みです。

「付加価値率」を高める例】

①魅力的な製品やサービス提供等により

「顧客価値」を創出する。

(→「売上高」を高める。)

②上記①の「顧客価値」を具現化する

原材料」や「仕入れコスト」の見直しを行う。

(→「材料費」を適正化する、または削減する。)

(→「品質」を適正化する。)

「強み」分析に基づく

業務の「内部化/外部化」の意思決定を行う。

(→「品質」を適正化する。)

(→「製造原価」=「①材料費」+「②加工費」+「③経費」を適正化する。)

(→受注から納品までの「総リードタイム」短縮を図る。)

例えば、外注工程の「内製化」により、製造コストダウンと品質向上を図る。

ポイント2:「有形固定資産回転率」を高める(労働装備率を高める)

「有形固定資産回転率」を高めるには、以下などが有効な取り組みです。

【「有形固定資産回転率」を高める例】

受注機会を増やす

設備の稼働率を高める

新規設備投資やリニューアルを行う。

設備の効率を向上させる

より付加価値の高い加工業務を行う。

ポイント3:「労働者一人当たり売上高」を高める

「労働者一人当たり売上高」を高めるためには、IT活用によって業務効率を高めることや、管理工数など間接業務工数を削減すること、また多能工化によって労働者の手待ち時間を減らすこと、人材の定着率を高め、業務への習熟度を高めることなどが有効な取り組みです。

労働者一人当たりの売上高を高める例】

内部業務プロセスの「人間系/設備(IT含む)系」の仕分けを適切に行う。

IT・DX設備等の投資と活用によって

●業務効率化

●省力化

●受注管理~在庫管理~外注管理~加工業務~売上・費用管理などのリードタイム短縮、等を図る。

(→余力の創出)

③-1.「企業理念」から導かれた

「働きやすい」環境づくり

●「働き甲斐」を高める企業文化・風土づくり、等を行う。

③-2.「人材育成」によって

●「習熟度・スキル(=能力×練習時間)」の向上

●「多能工化」による柔軟な業務担当の実現と手待ち時間の削減

●人材の「定着率」の向上、等を図る。

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